会長挨拶
送配電網協議会は、電気事業法の改正に基づき、電力各社の送配電部門が法的分離したことに伴い、2021年4月1日に、一般送配電事業者による運営組織として発足いたしました。
また、2025年4月には、より中立性・透明性を高め、社会から信頼される事業活動を行っていく観点から、一般社団法人として事業運営を行っております。
弊会では、産業基盤や社会生活を支える電力の安全・安定供給という変わらぬ使命を果たすために、「カーボンニュートラルの実現に向けた再エネの大量導入を支える電力ネットワークの次世代化」 、「災害に強い送配電網の構築」、「設備や業務の効率化によるコスト低減、DX化の推進」など、社会の皆さまからの送配電事業に対するご期待にしっかりとお応えすべく、一般送配電事業者が連携して様々な取組みを進めております。
また、少子高齢化に伴う労働人口の減少や災害激甚化など、送配電事業を取り巻く環境が変化している中で、デジタル化等による新たな技術革新も取り入れながらサステナブルな事業運営を可能とするため、中長期的な視点での課題整理および対応も進めていきます。
他方で、一般送配電事業者各社において、顧客情報漏洩等の不適切事案が発生したことを踏まえ、再発防止に向けた取組みを送配電業界全体で実施しています。今後、一般送配電事業者各社間での相互チェックの実施等により対策の実効性を高め、中立性向上に向けた取組みを推進します。
弊会といたしましては、引き続き、電力ネットワークを利用いただくお客さまをはじめ、資源エネルギー庁、電力・ガス取引監視等委員会、電力広域的運営推進機関等の関係各所とも連携し、電力ネットワークを建設・保守・運用する中立的な立場から積極的に課題検討するとともに、検討結果やその対策を関係機関に提案し、広く世の中に情報発信するなど、社会の皆さまのお役に立てるよう取組んで参ります。