災害時連携計画に基づく一般送配電事業者10社共同訓練の実施について
2024.11.22 お知らせ
一般送配電事業者10社は、非常災害時における一般送配電事業者間の相互応援や平時からの連携等について定めた災害時連携計画に基づき、11月18日(月)から11月21日(木)にかけて、中国電力ネットワーク株式会社が幹事事業者となり、関係機関(陸上自衛隊、イオン株式会社、株式会社ローソン、西日本高速道路株式会社、株式会社中電工等)と連携の上、共同訓練を実施しましたのでお知らせします。災害時連携計画策定後、1か所に10社が集合し共同訓練を実施したのは、今回が初めてとなります。
一般送配電事業者は、非常災害時における相互応援の実効性を高めるため、引き続き、平時からの事業者間および関係機関との連携強化を図ってまいります。
<11月18日(1日目):被害情報の把握・応援調整訓練>
広島県を中心に中国地方全域で、集中豪雨の影響による土砂崩れ、道路崩壊や河川氾濫が発生したことにより、配電設備が甚大な被害を受け、中国地方で約40万戸が停電した状況を想定し、災害発生直後の被災事業者(中国電力ネットワーク株式会社)による被害状況の把握、および被災地域幹事事業者※(今回の訓練では沖縄電力株式会社)を通じた他9社による応援体制の調整の訓練を実施しました。
※被災事業者の負担軽減を図るため、災害発生時の各一般送配電事業者間の連絡や応援の調整を担う一般送配電事業者を指し、地域ごとに予め設定しています。
【連絡体制および連絡フロー(災害時連携計画 別添2)】
<11月19日(2日目):応援事業者の移動および受入訓練>
災害発生2日目を想定し、災害時連携計画において中国電力ネットワーク株式会社と同じ西地域の事業者(四国電力送配電株式会社、九州電力送配電株式会社、沖縄電力株式会社)および中国電力ネットワーク株式会社の供給区域に隣接している事業者(関西電力送配電株式会社)による移動および受入訓練を実施しました。
(応援事業者の移動および受入訓練の内容)
- 集合場所への集合(山陽自動車道の福山SA、岩国IC)。
- 受入拠点準備完了後、被災地域の道路状況を説明の上、受入拠点(ジ アウトレット広島)への移動。
- 被害状況説明後、受入拠点から被害箇所(中国電力ネットワーク株式会社南原研修所)への移動。
<11月20日(3日目):復旧作業訓練>
応援事業者到着後の実際の復旧作業を想定し、一般送配電事業者10社による復旧作業訓練を実施しました。
(復旧作業訓練の内容)
- 北海道電力ネットワーク株式会社および北陸電力送配電株式会社は、進入困難箇所を想定しドローンを活用した巡視を実施。
- 沖縄電力株式会社は、陸上自衛隊が行う道路啓開のため、巡視で発見した倒壊電柱の安全処置(高圧線撤去)を実施。
- 東北電力ネットワーク株式会社、中部電力パワーグリッド株式会社および九州電力送配電株式会社は、仮復旧※工法により高圧断線修理を実施。
※最初から被害を受ける前の状態に復帰させる本復旧ではなく、早期に停電を解消するため、後に本復旧を行うことを前提として応急措置(締付型コネクタによる電線接続、折損電柱の補強等)を行うこと。
- 株式会社中電工は、仮復旧工法により電柱折損改修を実施。
- 高圧断線修理と電柱折損改修を受けて、東京電力パワーグリッド株式会社、関西電力送配電株式会社、四国電力送配電株式会社および中国電力ネットワーク株式会社は、高圧発電機車による応急送電を実施。
- 北陸電力送配電株式会社、北海道電力ネットワーク株式会社および沖縄電力株式会社は、高圧発電機車による応急送電の作業完了後、低圧断線による個別のお客さまの停電復旧を想定し、低圧引込線断線修理を実施。
- 中国電力ネットワーク株式会社は、イオン株式会社および株式会社ローソンからの支援物資受取を実施。
<11月21日(4日目):意見交換>
一般送配電事業者10社の参加者は、今回の共同訓練の振り返りを行い、意見交換を実施しました。
以上