一般送配電事業者10社は、2020年7月に策定した災害時連携計画に基づき、非常災害時に備えた平時からの一般送配電事業者間の連携、および一般送配電事業者と自治体や自衛隊等の関係機関との連携強化に継続して取り組んでおります。

(【知っトク!送配電】災害時連携計画に関する一般送配電事業者の取り組み)

 これらの連携事例については、災害時連携計画における「連携事例集」として整理しておりますが、今回、地方自治体との連携など新たに7事例を追加いたしましたので、お知らせいたします。(下表参照)

 これからも、引き続き災害時における停電の早期復旧に有益となるよう、「連携事例集」を定期的に更新してまいります。

図2.jpg <今回追加した連携強化の代表例>
〇 陸上自衛隊北部方面総監部との連携(北海道電力・北海道電力ネットワーク)
※連携事例集P.22
【概 要】
・2014年12月に陸上自衛隊北部方面隊と災害時の相互連携に関する協定を締結。
・以降、年1回意見交換会を実施。
・2021年11月、復旧要員・復旧資機材の輸送に関する訓練を実施。
・本訓練では、大規模災害時における復旧要員・復旧資機材の円滑な輸送に向けてヘリコプターを活用した輸送に係る手順を相互確認。

1.jpg2.jpg(陸上自衛隊ヘリコプターによる復旧要員・資機材の輸送)

〇 自然災害を想定したイオン株式会社との連携訓練(東北電力、東北電力ネットワーク)
※連携事例集P.44
【概 要】
・2021年6月1日に、イオン株式会社との災害時協定に基づく連携について訓練を実施。
・訓練では、山形県内において大規模な供給支障が発生し、他県から多数の応援派遣者を受け入れることを想定。イオン株式会社の駐車場を活用した応援隊受入れ、現地対策本部の設営、衛星回線を活用した通信回線の設置訓練を共同実施。

3.jpg(応援隊受入)

4.jpg(衛星回線を活用した通信回線設置)

〇 「森林環境譲与税」を活用した事前伐採事業(北陸電力、北陸電力送配電)
※連携事例集P.9
【概 要】
・富山県氷見市は、2021年1月の記録的な大雪で倒木による道路の通行止めが相次ぎ、6集落の孤立が発生。さらに電線や電柱が巻き込まれたことで復旧の足かせになり、停電が市民生活に支障をきたしたことを教訓に、2021年度から氷見市では「森林環境譲与税」を活用し、雪や台風による倒木を未然に防ぐために、沿道にある樹木の事前伐採事業(沿道林整備事業)を開始。
・複数年の実施計画(伐採範囲)を決め、孤立した6集落の計159径間、約6.4kmを優先し、伐採工事を実施するもの。
・伐採箇所の選定、防護管取付け、工事立会などを実施。

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(事前伐採事業の実施状況)