一般送配電事業者10社は、20207月に策定した災害時連携計画に基づき、非常災害時に備えた平時からの一般送配電事業者間の連携、および一般送配電事業者と自治体や自衛隊等の関係機関との連携強化に継続して取り組んでおります。
 これらの連携事例については、災害時連携計画における「連携事例集」として整理しておりますが、今回、新たに8事例を追加いたしましたので、お知らせいたします。(下表参照)
 これからも、引き続き災害時における停電の早期復旧に有益となるよう、「連携事例集」を定期的に更新してまいります。

災害時連携計画No.4 図1.png


(追加事例)
・鹿角市との事前伐採連携を含めた災害時連携協定の改正について(東北電力NW
・山梨県との「災害時における停電の発生を防止するための樹木伐採に関する覚書」の締結(東京電力PG
・静岡県の「地震・津波対策等減災交付金」を活用した事前伐採の実施(東京電力PG
・富山県の孤立集落対策としての沿道林事前伐採事業(北陸電力送配電)
・兵庫県養父市と連携した障害物除去および事前伐採の実施(関西電力送配電)
・滋賀県高島市との災害時連携強化の取り組みに伴う情報連携訓練の実施(関西電力送配電)
・奈良県吉野郡野迫川村オープンスペースを活用した訓練の実施(関西電力送配電)
NTTドコモ東海グループの総合防災訓練への参加(中部電力、中部電力PG

リンク:【知っトク!送配電】災害時連携計画に関する一般送配電事業者の取り組み


<今回追加した連携強化の代表例>

静岡県の「地震・津波対策等減災交付金」を活用した事前伐採の実施(東京電力パワーグリッド株式会社)
 ※連携事例集P.15

【概要】

  • 東京電力パワーグリッド株式会社(静岡総支社)と静岡県ならびに関係市町はこれまでに「災害時における停電復旧の連携等に関する基本協定」および「災害等における障害物等の除去に関する覚書」を締結している。
  • 静岡県東部においては、災害時における道路寸断および停電を未然に防止するため、被害を及ぼす恐れのある倒木等の除去に関して、地域局単位で予防伐採推進連絡会を開催し、情報交換を実施。
  • 当該事例については、東京電力パワーグリッドが倒木被害により広範囲の停電につながるおそれのある優先伐採地域を選定し、伐採事業主体となる市町等と連携を図り、伐採範囲や伐採時期、伐採方法等の詳細を協議。「災害等における障害物等の除去に関する覚書」に基づき関係者間で協力し、事前伐採を実施したものである。

図2.png



〇奈良県吉野郡野迫川村オープンスペースを活用した訓練の実施
(関西電力送配電株式会社)
 ※連携事例集P.19

【概要】

  • 関西電力送配電奈良電力本部では、管内の複数の自治体とオープンスペース借用の防災協定を締結しており、2021 年度よりオープンスペース活用の実効性向上を目的とした検証訓練を行っている。
  • 2022 年度には奈良県吉野郡野迫川村のオープンスペースを借用し、2 日間の行程(2022 8 30 日から 31 日)で訓練を実施した。
    初日  :復旧拠点本部となるテント設営、電源や通信環境の確保、高圧発電機車設置・接続訓練
    二日目:設備被害調査訓練(ドローンによる上空からの被害状況確認、自転車による山間部移動検証、携帯電話圏外となる現場における衛星電話の通信確認)

図3.png